「心の健康づくりシンポジウム」に参加して
金曜日 2月 24th 2017, 12:51 am
Filed under: 美容・健康
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中央労働災害防止協会が2月15日に銀座ブロッサム(東京都中央区)で開催した「心の健康づくりシンポジウム」へ行ってきました。
シンポジウムは前半が「茶の湯は日本古来のストレス対策法だった」と題した特別講演でした。後半は「ストレスチェック結果を活かしたストレス・コントロールとは」というテーマで、座長および3人のシンポジストによるプレゼンテーションとディスカッションが行われました。このシンポジウムには「ストレスチェックを実施しただけで、終わらせないために」という副題がついていました。労働安全衛生法の改正により、2015年12月からストレスチェック制度が実施されたことを踏まえたうえで開催されたシンポジウムです。

特別講演では、茶の湯セラピーを実践する講師が、歴史的経緯や具体例、アンケート結果などを交えながら茶の湯のリラクゼーション効果について述べていました。
個人的な感想として、講師の言いたいことにはうなずける一方で、疑問も感じました。
一例として、「型」をあげておきます。茶の湯には亭主にも客にも型があって、講師によれば、その「型」に自身をはめ込むことにより、自分が気付かない小さなブレやゆがみが発見できるというのです。この考えは理解できます。
しかしながら茶の湯の世界は、細かい型や決まりごとが実にたくさんあります。そうしたことにきちんと従おうとすると、人によってはものすごく大きなストレスを感じてしまうのではないか、という疑問が出てきます。それではリラクゼーションどころではないでしょう。
講演を聞いて、茶の湯そのものにリラクゼーション効果を求めるというよりも、茶の湯と限らず、日常の雑念やしがらみから離れて無の心になる時間や空間を持つことが重要だ、と受け取れました。

後半では、まず大学医学部教授がセルフケア・ラインケア教育の留意点を述べました。ここでは特に管理監督者の役割の重要性を強調していたように思います。次に企業(製造業)の保健師が自社の取り組みを発表しました。その企業では自社オリジナルのストレスチェックを10年ほど実施しているそうです。
続いて精神科医が企業と産業保健との連携について述べました。産業保健スタッフが高ストレス者本人の訴えだけを聞いて職場に配慮を求めるのではなく、職場からの情報も収集して対策を立てる必要がある、とする見解には「なるほど」と感じられるところがありました。その後別の企業(情報通信)の企画総務部長が、やはり自社の取り組みを発表しました。この企業ではOHSASという国際的規格を活用して、継続的にメンタルヘルスマネジメントに取り組んでいます。

座長およびシンポジストの発表が終わった後はディスカッションが行われ、最後にフロアとの質疑応答がありました。ディスカッション全体を通して感じたのは、効果的なストレスマネジメントには従業員本人と職場と産業保健スタッフとの連携が重要になる、ということです。2015年12月から実施されるようになったストレスチェック制度も、関係者同士の連携があってこそ有効に機能するといえそうです。

シンポジストからはこのほか「ストレスをなくす、というよりもモチベーションを上げる、と言い換えた方がストレスマネジメントに取り組みやすい」「休職者が復職するときにはあらかじめ道筋を決めておいて、本人と医療スタッフとの双方で確認しながら復帰を進めるとよい」「社員向けにストレス対処法を教育したら、丹田呼吸や自律訓練法が好評だった」といった発言がありました。いずれも当たり前のようで、はっと気づかされるような内容です。
後半の議論は、非常に中身の濃いものでした。参加してとてもよかったと思います。



チタン製の印鑑なども人気
木曜日 2月 16th 2017, 12:46 am
Filed under: 日常生活
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ただ一言に印鑑といっても、その形や作り方、また材質まで様々な物があります。
通常の丸型、小判型をはじめ小小判タイプなど様々な大きさがあります。
最近では印鑑屋さんに行けば、既にできている印鑑を購入できますし、100円ショップや、インターネットでも気軽に買える印鑑。
でもそんな印鑑の使い方を間違えると大変な事になる怖さを御存知ですか?

◆何処でも買える認め印
今の時代、余程変わった名字でない限り、直ぐに印鑑は購入できます。
でもそんな簡単な印鑑しか持っていないと言う方は注意したいのが、銀行の口座開設の時に捺印する場合には使わない方が良い印鑑という事をご存知ですか?

◆印鑑には種類があります
印鑑には一人につき1本だけ、市区町村で登録可能な実印と呼ばれる印鑑の他に、銀行などで使う場合の銀行印、その他の雑務で使う認め印と役割が決まっているのです。
実は簡単に手に入る印鑑はこの場合の認め印なので、どこのメーカーも標準書体を使い印影を作る為、真似しようと思えば簡単にできてしまうのです。

◆印鑑は電気が無くても使える認証方法
今ではコンピュータのセキュリティや、認証方法が電子化されたおかげで、印鑑無しでも使えていますが、もしそれらが無くなればまた印鑑に頼るしかないのです。
特に緊急時や、災害時を想像するとお金をおろす場合に必要になる事も容易に想像できると思います。
銀行専用の届け出印鑑を使っている人は、セキュリティ面はある程度安心ですが、これが認め印の場合なら、どんな危険があるかは詳しく書くまでもなく想像できますよね。
その為、認め印での銀行の口座開設は不向きと言われる由縁となっているのです。

◆町のはんこ屋さんにはいろいろな字体がいっぱい!
そこでおすすめなのが、そんな大切なお金を守るための肝心な鍵ともいえる印鑑を持つには、町のはんこ屋さんに行けば簡単に作ってもらえます。
はんこ屋さんには、はんこの素材となる材質を決められるほか、書体も豊富にあるのです。
最近ではチタン製の印鑑なども人気のようです。
そこから好きな書体を選んで、材質が木のものであればおよそ1000円前後で作ってもらえます。
見た事の無いような崩し文字も使える印鑑はカーブや、跳ねが独特になるので複製しにくい利点も出てくるのです。

年齢が進むにつれて、公的な文書や、土地の権利書など公正証書に必要な実印以外にも、印鑑の役目は様々な物があるので認め印しかないと言うかたは、はんこ屋さんで市販品とは違うハンコを考えてみてはいかがでしょうか。



「タワーリング・インフェルノ」を見て、年齢によって感じることはこんなにも違うのだと思った件
水曜日 2月 08th 2017, 1:17 pm
Filed under: 趣味
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先日、「タワーリング・インフェルノ」という古い映画を見ました。
過去に何度かテレビでも放映されているので、初めて見たというわけではありませんが、やけに新鮮に見ることが出来ました。
というのも、登場人物たちに以前とは全く違った印象を感じたからです。

超高層ビル火災を描いたパニック映画の最高傑作と評されている「タワーリング・インフェルノ」は、1974年のアメリカ映画で、日本には翌年の1975年に公開されました。
サンフランシスコにそびえ立つ超高層ビルの落成式の日に起こった大惨事を中心に、それに直面した様々な人間ドラマを描いた映画です。
タイトルの「タワーリング・インフェルノ」には英語で「そびえ立つ地獄」という意味があります。
私も今回初めて知ったのですが、この映画は「ザ・タワー」と「ザ・グラス・インフェルノ」という2つの原作小説を1本のシナリオにまとめた作品だそうです。
映画会社の「ワーナー・ブラザース」が「ザ・タワー」を、「20世紀フォックス」が「ザ・グラス・インフェルノ」を買取り、それぞれが映画化される予定でした。
しかし、制作予算が巨額になることや、内容が似通っていることなどから、両者の共同制作になったそうです。

主としてワーナー映画に出演していたスティーブ・マックイーンと、20世紀フォックスのポール・ニューマンの2大スター夢の共演が実現したわけですが、こうなると様々な障害も出てきます。
2大スター同士の主役ですから、どちらかに偏った内容になってはいけないわけです。
セリフの量から、多分ギャラに関しても事細かな契約があったと予想されます。
それはオープニングクレジットにも表されるように、結局はどちらが優位か分かりにくい表示となっています。
2大スターに優劣を付けない制作会社の苦肉の策だったのでしょう。
母がこの2人が同じ映画に出るなんて「夢みたいだ」と言っていたのも、こういった理由からだったと知ったのはかなり後になってからでした。

この映画が日本で公開された当時、私はまだ小学生でした。
もちろん映画館で見てはいませんが、テレビやCMなどからも「凄い映画」という雰囲気は伝わってきました。
テレビでは1979年に、初回はノーカットで放送されています。
その後も何度か放送されていますが、私が見たのは多分この初回放送だったと記憶しています。
初のテレビ放送に母がとても楽しげで、とにかくマックイーン贔屓だったのを覚えています。

超高層ビルの設計士役であるポール・ニューマンと、消防隊の隊長役のスティーブ・マックイーン。
当時まだ小学生だった私は、母の好きなマックイーンよりはポール・ニューマンの方がお気に入りでした。
設計士役というのもあって、なにかクリエイター的な雰囲気というか、ソフトで紳士的な感じがしたからです。
一方のマックイーンは、男らしすぎてちょっと怖いように感じていました。
やっぱり小学生には、やさしそうなお兄さんの方が好かれやすいですからね。
だからこの映画に関しては、今までずっとマックイーンよりポール・ニューマンが好きだったのです。
しかし、今回見直してみるとマックイーンに全部持っていかれました。

消防士マックイーンは映画の終盤、もう成す術がが無い状態の火災を前に、副所長からある任務を受けます。
それは大変に危険な任務でした。
「超ラッキーだったら生きて帰ってこれるかも」みたいな作戦です。
それを聞いてマックイーン「分かりましたよ、死んで来いってわけですね、ハイハイ、やりますよ、やってやりますよ」とブチ切れます。
それまでだって、現場で何度も死にそうな状況に遭ってるし、命がけで部下の命を救ったりしているんです。
粉塵まみれで命からがら地上に戻ってきたと思ったら、部下たちから「隊長、隊長、どーしましょー」って言われて、常に決断を求められてい息つくヒマもありません。
なのに危険な現場には決して行かない人間から「お前、死んで来い」って命令されるのです。

「なんなんだ、この理不尽さはー」と見ていて怒りMAXになりますが、さすがマックイーン、切れてもそこは人命救助のプロ、プライドにかけても任務を遂行しようと最後まで決して諦めません。
この作戦に多くの人々の命が懸かっているからですから、部下たちが見守る中、隊長自ら突入していきます。
防火服をまといながらも、火だるまで炎の中を走り抜けます。
もちろん、設計士役のポール・ニューマンも、利益を優先するあまり、自分の知らないところで行われた手抜き工事に責任を感じ、マックイーンともども鎮火に奮闘します。
ここで、プロフェッショナルな2人が、お互いの専門知識を生かしながら尽力するのです。

子供の頃は怖いとすら感じていたマックイーンですが、今回こんなに共感できたのは、単に自分が年齢を重ねて男性の好みが変わっただけで無く、上司の命令で動かなければならないという、組織の中の一員であるところが大きいのではないかと感じています。
命を懸けている仕事にも関わらず、上の人間たちは安全な場所から無理難題を押し付けてきます。
上司たちに罵声を吐きながらも、危険な現場で声を張り上げ部下たちを叱咤激励し、危険な任務にも決して弱音を吐かないリーダーの姿に、無意識に自分の職場を重ねて見ていたのだと思います。
小学生の時には分からなかったマックイーンの良さ、というか隊長の凄さを今は感じることができます。
同じ映画や同じ本でも見る年齢によっては、こんなにも思うところが違うものだということをつくづく思い知らされました。